HR Information System

台湾における社会保険制度

2026-03-23 00:00:00

人事労務コラム

台湾の労工保険、健康保険、退職金制度について、駐在員の皆様向けにそれぞれ説明します。

1. 労工保険

雇用する社員が5人以上の事業所で働く全ての労働者が強制加入となる保険。

・老齢給付(年金)、死亡、障害、出産、傷病等の給付が含まれる。

・年齢が65歳に達すると、台湾で老齢給付(年金)を受け取ることができる。

・2026年1月から、永久居留証を持つ外国人も、これまでは対象外であった労工保険のうち「就業保険」も加入対象となった。これにより、失業手当や育児休業手当の申請が可能となった。

2. 健康保険

台湾人と居留証を持つ外国人に加入が義務付けられている保険。

・居留証取得後、会社での雇用開始日に遡って加入する。

・駐在員の帯同家族も居留証を取得したその日から、健康保険に加入する。

・駐在員を通して健康保険に加入する帯同家族の保険料は、4人目以降の分はかからない。

3. 退職金制度

会社が積み立てた退職金を、条件達成した際に受給できる制度。

・2026年1月1日の法改正により、外国人の取り扱いについて変更あり。

2025年までの旧ルール

・新制度

台湾人の配偶者である外国人または永久居留証保持者が加入。

個人専用口座に、毎月給与に基づく等級金額の6%が積み立てられる。駐在期間が数年であっても積立金は保持され、満60歳に達すれば日本に居住していても受給することができる。

・旧制度

新制度対象でない外国人(つまり、多くの駐在員)が加入。

同一企業での永年勤続が受給の絶対条件である。「勤続25年以上」または「勤続15年以上かつ満55歳以上」等を満たして初めて受給権が発生するため、任期のある駐在員が受給に至るケースは極めて稀である。

2026年からの新ルール

・新規赴任者:

2026年1月以降に雇用された場合、新制度の対象となる。

・継続勤務者:

2025年以前から同じ会社で雇用されている場合、2026年6月30日までに旧制度を維持するか、または新制度に移行するかを選択できる。期限内に届け出ない場合は自動的に新制度となる。

台湾の社会保障を賢く活用することは駐在生活の安心につながります。法改正で見落としがちな変更点も含め、会社任せにせず、ご自身でも制度を理解しておきましょう。