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入社後のフォローの大切さ

2024-08-13 00:00:00

人事労務コラム

人材有利の売り手市場が続き、採用競争が激化している中、折角確保した人材が入社後に早期退職を申し出た、というご相談もあります。
弊社調べによると早期退職が発生する理由として入社直後の対応が非常に大切であることがわかっています。

どのように新入社員をフォローしていくのが効果的か、取り組み方を具体的にご紹介します。

 

【入社初日】
・積極的に声をかけましょう
新卒者でもベテランの中途採用者でも不安な気持ちで初日を迎えます。
部門上司や教育係となる社員は早めに出社し歓迎ムードで初日を迎えてあげましょう。
事前に、どの部署にいつだれが入社をするのか、情報を社員全員が把握しておくのも良いのでしょう。
「普段見かけない人が会社の入口にいたので、よそよそしい態度をとってしまった」「無愛想な挨拶をしてしまった」といったことがあると、第一印象から悪いイメージを与えることにもなりかねません。部門やチームに関わらず、積極的に声をかけましょう。

 

・挨拶の時間を設ける
同じ部門のメンバーへは必ず入社挨拶を行なう時間を作りましょう。
その際には少し雑談をしてもらうことも効果的です。仕事以外の話で盛り上がり、一気に職場に馴染みやすくなります。

 

・休憩場所の説明
業務外の時間ではありますが、気にかけている、という姿勢を見せることが大切です。
社内で昼食を摂る場所、給湯室(台湾では一般的には茶水間)の使い方、冷蔵庫・電子レンジなど備品の使用管理の説明、社外に食べに行く場合は、会社付近にテイクアウトや外食ができるお店の紹介も良いでしょう。

 

また入社前日までにデスク周りの掃除、業務で必要なパソコン等の備品の準備、名刺の用意もしておきましょう。

 

【入社研修】
台湾では転職が多く中途採用者も珍しくありません。既に社会人経験があるため、改めて自社で教育を実施する必要はないと考えてしまうと、本来のパフォーマンスを発揮できない可能性があります。
中途社員、新卒社員に関わらず、入社研修で理解してもらう内容の例を挙げます。

 

・自社の企業理念
・期待される行動の明確化
・各部署の紹介
・社内用語、専門用語、業界用語の解説
・その職場ならではの慣習や規則

 

いち早く環境に馴染んでもらい、即戦力化のためにも入社研修では丁寧に伝える必要があります。

 

【歓迎会】
社員とのコミュニケーションを深める機会を作るためにイベント形式で企画するのも良いでしょう。
業務上外出が多い社員や他部門のメンバーとの交流は新入社員の方には自分からはなかなか声をかけにくいものです。
リモートワークを実施している場合はオンラインで行なうなど、既存社員との顔を合わせる機会を作りましょう。
ワークライフバランスを重要視する社員や家庭持ちの社員を考慮し、ランチの時間帯に行なうのも良いでしょう。

 

プライベートの話にどこまで立ち入ってよいかという問題は別途考える必要がありますが、職場の仲間として受け入れてくれたという実感を意欲につなげ、歓迎されているという安心感を高めることが大切です。

 

【育成・メンター担当の設置】
新入社員1人につき1人、育成のサポートを行なう育成担当やメンターをつけましょう。
育成担当とは、入社した方が求められる仕事で成果が出せるように、指導やサポートを行なう人のことです。メンターとは、入社された方と年齢の近い社員が相談役となり、メンタル面も含めた悩みに答え、フォローを行なう人のことです。

 

「誰でも良いので社内の人に聞いてください」と言われると、新入社員は誰に聞こうかと顔色をうかがい、戸惑ってしまいます。いつでも相談できる担当を決めておくことで、小さな変化や些細な悩みも把握することができます。 また、新入社員にとっても安心して話せる人がいることで、初めの大変な時期を乗り越えることができ、定着率を高めることができるのではないでしょうか。

 

中途採用者の中には同じ業界やグループ会社の出身であることもあります。すべてを最初から丁寧に伝える必要が無い場合もありますが、総じて、みんなで見ているという姿勢が、新入社員の安心感や定着率アップにつながります。