台湾では大学の卒業式が毎年6月に実施されますが、卒業前に内定を得ている学生は2割程度で、一括採用を実施している企業は少数です。
今回は、人材獲得/就職活動の大型イベント「大学就職博覧会」について紹介します。
<形式>
大学毎に開催されます。
屋外にテントを張り各企業がブースを設け、求人チラシやノベルティを配布して求職者を勧誘します。
開幕式や抽選会もあり、タブレット端末、ゲーム機、電化製品を景品にして、文化祭のように盛り上げる大学もあります。
校内の講義室は時間毎に区切り、企業による説明会、筆記試験、管理職との面接等が行なわれます。
<来場者>
求職者は無料で入場できます。
在学生、他校の学生、第二新卒、既卒者(出身校関係なく)も入場可能な為、多くの求職者が集まります。
日本と比べると手軽、気軽に参加できるため、デートや買い物ついでの来場者もあり、子女の就職を気に掛ける親世代の姿も見受けられます。
<時期>
毎年3月以降の週末(土日)に実施されることが多く、3月~5月が一般的です。
例年1月~2月の春節後に転職を考える中華圏独特の文化事情にも合致しています。
<実施大学>
2024年3月には台湾北部、中部、南部、東部の全土で35校以上の大学で就職博覧会が実施されます。
なお、台湾国内には62校の一般大学、他に理系に特化した科技大学や技術学院が58校あります。
国公立は47校、私立は98校ですが、晩婚化、少子化、学校の合併や廃校に伴い10年前と比較し10校以上減っています。(校数は教育部、全國大專校院校數による)
国立トップ4の大学就職博覧会日程
国立台湾大学(台北市) 3/2(土) 2023年度の出展企業数448社
国立陽明交通大学(新竹市) 3/9(土) 2023年度の出展企業数260社
国立清華大学(新竹市) 3/16(土) 2023年度の出展企業数200社
国立成功大学(台南市) 3/10(日) 2023年度の出展企業数250社
国立台湾大学では毎年400社以上の企業が出展し、国内最大規模の就職博覧会となります。
台湾系の他、日系や外資系企業も出展が可能で、申込期間は前年の10月~11月頃となり、出展費用は大学毎に異なります。