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魅力的な求人票とは

2024-11-12 00:00:00

人事労務コラム

求人票には求職者と最初のつながりを作る重要な役割があります。求職者の目に留まりやすい求人票を書くためには、テクニックが必要です。同業他社が2社あり、募集職種や給与もほぼ同じにも関わらず、求職者の応募数が異なることがあります。
求人票において、応募条件、仕事内容、労働条件は最低必須項目ですが、他に求職者に対してどのような情報提供が必要か、ご紹介します。

 

(1)事業内容
会社ホームページの説明文をそのまま記載するのではなく、同業他社の求人情報が並んだ時に、会社の個性が表れる説明が必要です。製品の特徴、業界での位置づけ、実績等、他社とは異なるアピール材料を盛り込むとよいでしょう。設立間もない企業では、株主、大手企業の出資、創業者等をアピールするのも大きな差別化になります。
例 大手コンサルタント企業出身者が立ち上げたベンチャー企業。大手企業からの出資あり。

 

(2)福利厚生・社風・職場環境
求職者は、給与だけではなく、福利厚生にも関心を持っています。
「研修制度の充実」「資格取得支援」等に加え、多様な働き方が可能な「時短勤務」「リモートワーク」も他社との差別化になります。
また、入社した後に雰囲気が合わないという理由で離職してしまうケースもあり、自社の情報を開示することは大切です。
「風通しのよい職場」「アットホーム」という表現はよく使われますが、曖昧な表現のため、企業の持つ独自の雰囲気が伝わらないことがあります。
例えば以下のように具体的な数値を利用するとよいでしょう。
例 2か月に1回のランチ会あり
例 年に1回の家庭日には、社員の家族を呼んで、ボーリング大会実施
例 社員定着率80%と勤務年数の長い社員が多い
例 有給休暇取得率100%で休みを取りやすい
例 20-30代の社員が全体の8割と若い世代が活躍中

 

具体的に記載することで、自分が合わないと感じる求職者からの応募を未然に防ぐことにも繋がり、結果的に企業と求職者とのマッチ度が高まります。

 

(3)キャリアパス
入社数年後、どのように働いているのか、モデルケースがあることでやる気を持ちやすくなるでしょう。具体的な例として、先輩社員の事例を記載するとよいでしょう。
例 新卒で営業担当として入社し、5年後に主任に昇給
例 入社半年で日本に1年間研修。その後、台湾支店に戻り、マネージャーとして活躍

 

(4)選考の流れ
「対面面談1回のみ」「面談からオファーまで10日以内」等、選考はスピード感があるほど歓迎されます。人材の売り手市場のため、求職者は複数の企業に応募している場合があります。選考結果が出るまで長く待たせることは、オファー辞退のリスクが高くなります。また、求職者が遠方に住んでいて、新幹線で面談に来る場合、交通費の支給を行う企業もあります。
例 対面面談(面接官:直属上司)→オンライン面談(面接官:日本本社役員)→オファー
  最終面談後、3日以内に結果が出ます。

 

ご求人の際には、以上の内容を弊社コンサルタントからヒアリングさせていただきます。詳細情報を盛り込むことで情報量が多くなりますが、問題はありません。逆に求めている情報が少ないほうが、転職希望者にはネガティブに響いてしまう場合もあります。

 

採用活動では求職者に自社を正しく理解してもらうことがポイントです。また、各担当者と連携し、会社の情報を整理し、きちんと下準備をしてから募集を開始することが大切です。