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賃金レンジの記載について

2025-02-11 00:00:00

近期HR資訊

現行の就業服務法では、雇用主が従業員を募集する際、月額賃金が40,000元未満の場合、その賃金範囲を公開する必要があり、求人票に「賃金:応相談」と記載することは認められていません。この規定は2019年に施行されましたが、行政院の会議で、労働部に対し、この基準を50,000元に引き上げるよう修正案の検討を指示しました。よって、2025年に法改正が実施される予定です(現時点ではまだ実施されていません)。
改正後は、月額賃金が40,000元未満の場合には、例として「月給賃金:35,000元~45,000元」と明確な賃金範囲の記載が求められます。

 

背景
近年、最低賃金は2017年から連続して引き上げられており、この動きに対応して賃金公開基準額を引き上げるべきとの声が上がっていました。それにより労働部内部でも調整の必要性が議論されてきました。
当初、40,000元を基準額とした理由は、新卒者の企業への給料交渉能力が低いことを考慮し、2016年の初任給平均27,055元の1.48倍を基準としたためです。最新の初任給平均35,000元に基づき、同じ計算方法で基準額を50,000元に引き上げとなりました。労働部は、50,000元に基準額を引き上げることで初任給の90%以上の求人をカバーできると説明しています。

 

違反金額
本規則に違反した場合には、就業服務法第67条第1項の規定に基づき、60,000元以上300,000元以下の罰金が科される可能性があります。

 

過去の違反件数
労働部の統計によると、賃金開示の義務化が導入された後、6年間で440件の通報があり、罰則が科されたのは55件(罰則率12.5%)に留まりました。

 

求人票の賃金が「応相談」の場合、賃金レンジが不透明の為、特に経験者の場合、応募をためらう傾向があります。賃金レンジの記載がある事で希望に合わなければ応募をしない、また、面接時に心構えができる等の利点があります。
しかし、企業側の観点では、人手不足の時代にさらに人材を確保するのが難しくなる恐れがあります。企業間で価格競争が激化する恐れがあり、今後の推移を見守る必要があります。市場の賃金水準に適合した競争力の維持・向上に加え、労働基準法を上回る充実した福利厚生や働きがいのある職場環境の整備等、企業の魅力を高める包括的な取り組みがこれまで以上に重要となるでしょう。